北海道遠征の旅①

 

2014年8月9日  天気:晴れ

夏季休暇がいよいよ到来!7日間をフルに使って北海道まで遠征します。予定している山は幌尻岳、大雪山、トムラウシ、十勝岳の計4座を計画。これまで行こうと思いながらも旅費の高さに悩み諦め、それでも行こうと思いながらもやっぱり軍資金の額の高さに悩み諦め・・・を繰り返してきて、さすがにじれったくなった私(笑) もうこんな自分にはケジメをつけなくてはいけない!そして北海道遠征が始まったのです!

 台風進路はどうなるんだ?

気象庁より。今回、最も気を付けるべき事と言ったら台風11号の存在。暴風域内は最大風速55m/sが吹き荒れる危険な場所なため、登山上で出遭ったりでもしたら低体温症の悲劇はまず避けようがありません。また台風とは別の前線が北海道上を覆っているため、台風が仮に消えても雨は容赦なく降り続けます・・・(泣) 風速55m/sって言ったら木が薙ぎ倒される力。人が耐風姿勢を取ったとしても簡単に吹っ飛ばされます。

 幌尻岳断念の連絡

出発当日の日、幌尻岳を9日10日と予定していた時、私の携帯に幌尻山荘の方から着信アリ。「川が腰の深さに達し濁流となっています。そのためシャトルバスは急遽運休いたします」と。なに~!メジャーの額平川登山口に行くためにはシャトルバスの利用が絶対!そのバスが運休って!?さっそく幌尻岳が断念となりました(泣) なお15日の金曜日まで濁流は続き、夏季休暇中に登ることは叶いませんでした。

 2時00分 JR蒲田駅から羽田まで歩きます

北海道の山まで陸路(新幹線や特急電車) となれば10時間以上は必至。ここは空路で攻めるのが良いでしょう。しかし空路の始発便に合う電車の始発がないことに気付き、前夜終電で羽田空港に向かう必要が出てきました。そのため羽田空港に最も近いJRの蒲田駅から歩くことを決め、約2時間もの間、重いザックが肩に食い込みながらも頑張って頑張って空港まで歩き通しました。いぇね、暑苦しいんですよ(>_<)

 2時55分 羽田空港 国際線ターミナル

国際線ターミナルに到着してビックリしたことは備え付けの椅子に雑魚寝する方が多いこと!それはさておき国内線に行けるのか受付の方に尋ねたところ、「5時にならないとダメです」と即答。なるほど・・・だから国際線で時間を潰しているんだな。私も適当な場所を探して仮眠を取ることにしました。なお国際線と国内線の乗り継ぎには無料バス利用が効率的。始発は5時。2階出口の0(ゼロ) 番乗り場へ向かいましょう。

 5時05分 羽田空港 国内線ターミナル

4時30分に起床。縦走用15kgのザックを背負って空港循環バスに乗り国内線に向かいます。国内ターミナルに着いたら今度は始発便に乗り遅れぬよう手荷物検査と保安検査をさっさと受けます。LPIガス缶などは残念ながら飛行機に持ち込むことが出来ない禁則物なので、荷物検査or 保安検査にバッチリ引っかかり検査員から破棄を命じられます。そんでそれに納得できなかったら飛行機に乗れません(汗)

 いざ北海道へ!

高度15,000m辺りかな?羽田から新千歳までは1時間30分の空の旅です(^o^) 電車の8分の1です。

 8時40分 ニッポンレンタカー営業所へ

新千歳=千歳空港に到着。ここからレンタカーを利用して幌尻岳へ・・・ってダメになったんだよな(涙) だから後方羊蹄山(しりべしやま) に目的地を変更。レンタカー営業所は空港から距離があるため専用バスに乗って向かい、そしてLPIガス缶はこの営業所で購入可なので必ずここで購入しましょう。忘れると致命的ですよ。なおガス缶は棚の中にしまわれているので購入意思を伝えないと買えません。

 11時00分 道の駅 フォーレスト276大滝

カーナビに「しりべしやま」って入力しても全然反応がないので「ようていざん」って入力したら急に反応した。おっと110km先か・・・深夜に羽田空港まで歩いた疲労が取れ切っていないのか眠気が急に襲ってきたもんで、途中にあった道の駅で一旦休憩をとります。そこで石釜ミニピザを購入。良い塩加減で美味しい!

 北海道の道って・・・

北海道の道って信号機がほとんどないのか穏やかすぎる。直線道路が続くばかりでスピードもどんどん上がり高速道路状態。法定速度が50km/hと定められている道路で80km/hを出さないと渋滞が発生してしまうほどで、こんな所でネズミ取りにやられたらショックです。路肩に止めて後続車を先に行かせます。

 12時15分 後方羊蹄山の登山口

110kmを走り切り後方羊蹄山の登山口にやっと到着(´Д`) 倶知安の登山口に向かいます。ん?駐車場内にバッタが大発生している。あぁ~これは踏みつ・・・いや、これ以降の発言は慎もう(汗) 後方羊蹄山のメジャー登山口は倶知安(くっちゃん) か、真狩(まっかり) と言われています。倶知安だと半月湖野営場です。

 13時00分 では出発しましょう

車の中で考えた今日の計画は後方羊蹄山の9合目辺りに建っている羊蹄山避難小屋に宿泊をし、翌日山頂に向かうと言う体力まかせの工程。そんで準備して出発したまでは良かったんですが、とにかく暑いんです(汗) 蒸し暑く風が全くない。そしてスズメバチが登場する大ハプニングも発生!呼んじゃいねぇ~よ!スズメバチが私の周りをグルグル飛んで威嚇のカチカチって音を鳴らしてきます(涙)

 14時00分 スズメバチは怖いよ(>_<)

ハチに出遭ったら50m範囲に巣があると思っていいそうです。とにかく走ってテリトリーから抜け出さないといけません。でも汗の量が通常の2倍、3倍と膨れ上がり、疲労も半端ない状況。しかもその後もスズメバチの来襲に遭って気が狂うほどの危機状態。体力も続かず時間も大幅に狂ってしまい、ここでリタイアを決断。

 意気消沈で登山口に戻ります

体力ゲージが10%を切ったようで帰るための力が出ない・・・まさかこんな状況になるとは思わなかった。ちょっと座って体力を戻しますが、その間はヌカカみたいな虫とブヨみたいな虫がブンブン近寄ってきます。休めねぇ~無理してでも登山口に戻ろう!5%の体力しかない状態ですが気力を振り絞って歩きます。

 自然の中でコクワガタ

コクワガタが道のど真ん中を歩いていた!これは危ないぞ!そっと拾ってそばの木に置きました。

 16時25分 ヘトヘトで登山口に戻って来ました

無念のリタイアですから後方羊蹄山は諦めることになる・・・ってここで諦めたら北海道まで遠征した意味がないと思い、明日にもう一回トライすることを決心します。そう考えたら元気が突然湧いてきました。でもさすがにこの時間からじゃあ登れませんので今日は終了。車に戻って服を着替え、洞爺湖を目指します。

 後方羊蹄山は富士山型

観光スタート。洞爺湖まで行くのに約50kmの距離があってこれはこれで辛いよ~。でも途中で見かけた後方羊蹄山の綺麗な姿を見たらまたまた元気が出てきたぞ!綺麗な富士山の形をした山ですよね。

 18時35分 洞爺湖

細い道や暗い道をカーナビに指示されながら走るコト約1時間。ようやく洞爺湖に到着です。"とうや・水の駅" って場所の駐車場に駐車して、早速裏手にある洞爺湖を見に向かいます。波の音がとても心地よく、疲れが自然に抜けていく気分になります。それと、さすがに日が沈むと肌寒い気温になってきますね。

 19時30分 洞爺湖温泉街

洞爺湖温泉街に着きました。写真に写るホテルが"ザレイクビューTOYA乃の風リゾート" です。浴衣を着た宿泊者の方が街道を歩く、その姿を見ると温泉街に来たんだなぁ~って気分になります。これまで人気(ひとけ) のあまりない場所に立ち寄っていたこともあり、ちょっと人気(ひとけ) を感じ安心感が出ました。

 夕食はサッポロラーメン

北海道に来たら食べてみたいと思っていた味噌ラーメン!躊躇なく注文です。後方羊蹄山で体力がほとんど消費されたもんだから腹に入る食べる(驚) 味噌の味が効いて美味いぞコレ!チャーシューも良い味を出している!ギョーザも一緒に食べてカロリー蓄えは相当いったでしょうな。ビールも飲めたらよかったな~。

 祭りじゃん!

お腹も満たされ良い気分じゃ(^_^) 車に戻ろうと歩いていると、どこからか聞こえてくる盆踊りの音色。音の誘われながら進んでみると洞爺湖ホテルの裏側、空き地で祭りが開催されていた。一気にボルテージがあがり、私も輪に入って一緒に踊ってしまいました。最初こそ踊り方を間違えましたが最後はバッチリ。

 20時25分 後方羊蹄山の登山口に戻ります

気分は盛り上がり、そして明日については絶好調でしょうな!って言う訳の分からない状態ですが、まだまだマトモな精神です(笑) 洞爺湖温泉の周辺は街灯がたくさんある夜も大丈夫って道なんですが、そこから50kmも離れた山道ともなれば街灯とは無縁の真っ暗道が続くばかりで結構怖いです。車のライトだけが頼りですね。久しぶりに不気味な空気が漂ってます(汗) ちょっと車から降りて歩いてみますか。

 21時35分 明日の天気は晴天かな?

登山口より。満月が綺麗ですね~。明日の天気も晴天だと嬉しいな。ではでは、おやすみなさい・・・

北海道入り初日の後方羊蹄山は思わぬ展開に計画がガタガタって崩れましたが、仮にあのまま無理に続行しても危険な目に遭っていた可能性もありまして、結果リタイアしたのは正解だったかもしれません。その後の洞爺湖巡りや洞爺湖温泉で偶然開催されていた祭り、踊っているうちに気分が高揚して大満足・・・と楽しんだ私。沈んだ気持ちが晴れ晴れしました(^o^) 明日は6時に起きて後方羊蹄山にリトライです!