白馬岳①  2014年6月15日  天気:晴れ

転職活動を5月6月と活発に動いてしまったことで登山から完全に離れていましたが、それもようやく終わりの兆しを迎え、そしてまた登山スタートができる日がきた!前々から行きたかった北アルプスの白馬岳に目標を当て、天気、交通、施設などの情報を見て問題ないことを確認。梅雨時期で連日晴れが続くのは貴重!用意を済ませて栂池高原へ前日乗りをします。白馬山荘の宿泊予定。さぁ~って楽しむか!

 6月14日 22時55分 新宿BT深夜バス到着

奥穂高岳でも利用させて頂いた"さわやか信州号(専用HP)" を、今回の白馬岳でも利用します。発車時刻は23時ちょうど。深夜料金で1,350円が追加されますが、それでもトータル6,200円は安い!しかも翌日6時20分に栂池高原バスターミナル(以下BT) 着ときて登山計画も立てやすいんです!電車にすると8,000円以上かかり、しかも白馬大池駅着。BTまでバスの接続はあるんだけど時間があわないんです。

 6月15日 0時50分 双葉SAで1回目の休憩

目的地によって休憩する場所が変化します。今回乗ったバスは白馬、扇沢、安曇野方面に向かうもので、休憩する場所は双葉SAと梓川SAの2ヶ所。奥穂高岳の際に利用した上高地方面のバスは談合坂SAと諏訪湖SAとなっており全然違います。出発から2時間後で双葉SAに到着。

 3時30分 梓川SAで2回目の休憩

諏訪湖SAでバス運転手自身の休憩が30分ほど入ります。なので運転手に頼めば乗客は諏訪湖SAにも立ち寄ることもできるでしょう。2回目の休憩場所は梓川SAで、さすがにこの時間になると少々寒いです。施設内にあるコンビニで朝食のおにぎりと行動食を買い込みます。さすがに閑散としていた。

 安曇野 ⇒ 扇沢 ⇒ 白馬 ⇒ 栂池高原

乗る便によっては扇沢と栂池高原を通過、もしくは停車しないバスがありますので利用の際はご注意下さい。ちなみと6月の時期は最終便のみの停車でした。扇沢には朝の5時頃到着で、この時間にもなれば外は明るいですね~。鹿島槍ヶ岳と五竜岳の縦走時にはぜひぜひ利用させて頂きますぜ。

 6時00分 栂池高原BTからパノラマウェイへ

栂池高原BTに到着ですが、人の気配が全くないと思えるほど誰もいない(汗)

栂池高原のバス停から歩いて数分の場所に「パノラマウェイ」施設があり、それを使って白馬岳の登山口へと進みます。でも営業開始は8時から。その間は座れる所を探して朝食のおにぎりを食べます。白馬岳は白馬大雪渓からのルートもありますが、落石が頻発しているとの情報があって避けました。

 8時00分 営業開始


単純な往復料金は3,300円で、栂池自然公園の入場料を込ませると3,600円となって高ぇ~。復路の期限は購入日から3日後までとなっています。ゴンドラリフト(ゴンドラリフトイヴ) とロープウェイを使って登山口に向かいまして、乗り継いだ時間は合計35分程度。ゴンドラリフトとロープウェイの2つを合わせて呼ぶ名称が「パノラマウェイ」だそうです。下山を白馬大雪渓にする場合は片道購入(1,920円) がよろしいですね(^_^)

 8時30分 ゴンドラの後はロープウェイ

ゴンドラリフトを降りたらロープウェイ施設まで5分程の距離を歩きます。新緑の林道の中を歩きますので気分は良いし、綺麗な水が流れていて、その中に水芭蕉が咲いているなど自然の中を歩いているって実感が湧いて爽快。ロープウェイは最大71名が乗車できると言うモノであり、チケット販売時にいた方全員が乗って60名ほどに膨れた!ザックがジャマで余計に窮屈だ~!20分間隔の運行。

 栂池自然園駅に到着後、登山口に向かいます

ゴンドラリフトとロープウェイを乗り継いだ先が栂池自然園駅。ここから徒歩で栂池山荘&栂池ヒュッテ方面へと進んでいきます。ここら辺から残雪が出てくるようになりましたね。太陽が上がり始めていますが標高が高いためか涼しい風が流れて調子ヨシ(^_^)

 8時50分 栂池ヒュッテと栂池山荘が見えてきた

登山届けを現地で書いたら(任意です) 、さぁ~て・・・いよいよ白馬岳へと進みましょう!登山開始後、早速残雪が出てきましたがアイゼンを取りつける必要ナシ。ただ滑るけど。最初に木の橋を渡りますが、橋のすぐ横、雪が溶けた切れ目から冷たそうな水の流れる音が聞こえてビビります。だんだんとスノーブリッジが生まれてきている(汗)

 まずは天狗原を目指します


標高が高いって言っても動けば暑い・・・汗がどんどんと出てきてしまいますが、そこは気合で乗り越えます。坂道に溜まった残雪が雪渓を作り、その雪も日差しの影響でどんどん溶け始めているみたいで滑りやすさ半端なし。残雪⇒土の道⇒残雪・・・と言う繰り返しが天狗原まで続きます。

 9時50分 ふぅ~天狗原に到着だ

天狗原にある池は透明度抜群で、湖面(池面?) に山が反射するほど綺麗です。「生き物いないかな~」って頑張って探しましたが何も見当たらないね(泣) ここで簡単な休憩を取り、これから目の前に見える雪渓を登っていきます。先ほどの雪渓とはスケールが違いますね。アイゼン・・・必要かな?

 10時00分 雪渓に取り付きます

天狗原から次の目的地(乗鞍岳) へはこの雪渓をよじ登らなければいけなく、のべ~ってしている斜面に見えますが、意外にも急な斜面ってことに気付かされます。そのためかロープが備え付けられていました。私も滑り回避のためアイゼンをここで装着しますが、やはりアイゼンは断然登りやすくて効果大!

 11時00分 乗鞍岳山頂

雪渓の次は石の道が続き、遠くからでも目立つケルンが乗鞍岳の頂上。そこで何名かの登山者が休憩をしていますね。ケルンの左奥に見える山が白馬岳で、あと約4時間程はかかります。次は白馬大池山荘へ向かいますが、冬季なら白馬大池の上を歩くショートカットコース今の時期だと氷が割れて確実に沈んでご臨終となるでしょう。なので夏道を同じ白馬大池山荘への迂回ルートを使います。

 11時30分 ここが標高2,380m 白馬大池山荘

白馬大池山荘は6月末頃からの営業なので今は完全に封印されています。これ以降登山者は私のみ。

 ようやく雪道がなくなったね

雪渓にまた取り付くのかな?と思いましたが、右に折れる道があり、そこを辿るとガレ場に続く道へと変わってこれ以降は写真右のような登山道。その写真の右奥に見える山が小蓮華岳で、白馬岳の前にまずあの山を攻略しないといけません。写真で見るとそうでもないですが、実際に見ると相当遠いです・・・(>_<)

 12時25分 小蓮華岳の手前にある船越ノ頭

小蓮華岳の前に船越ノ頭がありますので休憩にはちょうどいいポイントかな?現在単独で一人ぼっちの登山をしています。こちらに向かってくる登山者が誰一人いないので寂しいです。雲が完全にかかったら精神的ダメージは相当なものになること間違いなし。雲がかからないこと祈りつつ小蓮華岳へと進みます。

 ん?雷鳥か・・・?

登山路の上を堂々と歩く雷鳥を発見。本日お初です。地面の色と見事に溶け込んでいるので気が付くのに遅れました(笑) 何をしているんでしょうね?雷鳥さ~ん、ちょっと横を通らせてもらいますね~

 膝が痛い・・・(>_<)

小蓮華岳へは多少のアップダウンがありますが、そこはゆっくり進んでいけば問題ありません。それよりも右膝の痛みが出始めてしまい歩くたびに激痛が襲います。いつもならこんな道は問題ないのに、今回ばかりは悲痛な顔を浮かべながらの登山になってしまいました(泣) 原因は巻末にて。

 13時20分 中ボス小蓮華岳を攻略

標高2,766mの小蓮華岳に到着、頂上に鉄剣が刺さっていて物々しい雰囲気(笑) ここから奥の稜線を辿っていき、そしてその一番高い山の白馬岳を目指します。幸いにも晴れに恵まれたため白馬岳の堂々たる姿が拝められました。風も全くなく本当に清々しい天候の中を歩いています。このまま山頂まで天気が落ち着いてくれれば嬉しいけど、周囲を見渡すと雲の量が多いんですね・・・

 雲がどんどん増えてきています

ちなみと進行方向の右(西の山々) を見ると雲はこんな感じで拡がっています。


道は整備されて歩きやすく、ルートも明確なので迷う心配はありません。雪渓も所々ありますがアイゼン装着は不要です。絶壁の横を歩くとか、滑ったら滑落するとか、そんな道は全くなかったですね。だんだんと標高が高くなり、そしてハイマツ地帯もあるためこの辺りから雷鳥の鳴き声が多くなっていきます。

 本日2回目の雷鳥を発見!

登山道から外れた絶壁先端にポツンと立つ雷鳥。先ほどの雷鳥とは違ってしっかりとした黒と白の模様ですね。オスとメスの違いなのかな?それにしても、崖の近くに立って何を見ているんでしょうか?

 14時00分 三国境に到着

新潟県、富山県、長野県の県境に立ちました。この三国境から新潟県と富山県の県境に伸びるルートを進んで2日かければ日本海に出られます。私は富山県と長野県の県境を歩いて白馬岳を目指します。ここで行動食のチロルチョコを食べようとしたらデロンデロンに溶けていた!人間にとっては涼しい状況とは言ってもチョコレートにとっては暑かったか・・・チョコレートを持っていける時期は過ぎたってことね。

 ハイマツから顔を出す雷鳥!

うぉ!ハイマツの中から顔を出す雷鳥がいた!1mほどの近距離で発見したもので、雷鳥も私に対して警戒心抜群。羽を思いっきり広げて尾っぽも逆立っています。ゴメンなさい、悪気はなかったんです(;´ρ`)

 膝が痛いですが距離は確実に縮めている

平坦な道、ガレ場の道、雪の道と続きましたが険しい場所はなく、またゆったり進んでいけば疲れることもないでしょう・・・と、言いたいものですが膝が痛くてペースはガタ落ち。ガレ場の道、雪の道が難所に変わってしまい悲痛な顔を浮かべながら登っています。・・・お?何か立っているのが見える。もしかしたら!?

 15時00分 白馬岳の山頂に到着だ!

白馬岳頂上です!2,932mに到着しましたが、雲がかかって周辺が全然見渡せない(泣)

杓子岳、鑓ヶ岳(やりがだけ) 方面を見ていますが、目の前が絶壁だってこと以外何も見えないよ~

雪倉岳、朝日岳方面(さっきお伝えした日本海ルート) を見ていますが景色は雲の中。あぁ~(;´ρ`)

でもでも山頂に着いたんだからヨッシャーって写真は残したいものです。白馬岳頂上宿舎でテントを張っていた登山者が山頂近くにいたため写真をお願いしました。その方と簡単にお話しし、その方は白馬大雪渓から登ってきたそうですが、昨日誤って200m滑落した登山者がいたそうです。また小雪渓辺りが危険度MAXのようで死ぬ思いをしたとその方は言っていました。危ないってことですね・・・

 山荘まで残り15分の距離

今日は景色・・・無理だな。白馬岳から白馬山荘までは15分の距離で単調な下り坂。山荘は白馬岳を過ぎないと見えてこない位置にあるため、ようやく山荘が見えた時は嬉しかったですね。一人ぼっちの登山だったし、白馬大池からは雲がだんだん出てきて少し不安になったりしたんで・・・

 15時30分 本日の宿泊施設、白馬山荘に着いた

白馬山荘で一泊二日、夕食と明日の朝食、そしてお弁当付きで10,600円也。


16時前に山荘に着いてホッと一安心。今日は宿泊する登山者の数が少ないってことで個室を無償(本当は有料らしい) で借りることができた!そしてエビスビールが売店にあってこれは本当に驚きました。もちろん500ml(800円) を購入して部屋でグビグビ飲みます。「くぅ~体に染みこんできやがる~!」って感じがしました(^o^) そんなこんなでよくここまで耐えてきたなと自分の膝に敬意を表明(笑)

 17時30分 本当に楽しい談話の中での食事

空腹感は最高潮!17時30分、食堂に向かってさっそく食します。一緒にいた方は色々なアルプスに登られている男性の方で、何と今日の宿泊者は2名!これはスゴイ!1,200人もの登山者を収容できる山荘にたったの2人!? これを聞いた時思わず笑ってしまった。そんで登山の話しで結構盛り上がりましたね。登山に行った人にしか分からない"通" な話しが出来るんですから(^o^)

 19時30分 外の景色はどうだろう?

時間を持て余しているため何をしようか迷っています。そうだ!外に行って写真を撮ろう!って思ったまでは良かったんですけど、外に出てみたら結構な雲が山の上にかかっています。こりゃダメだ・・・。携帯状況ですが、SBは圏外、auもほぼ圏外。docomoはバリ3でした。docomoはレピータ機器を使っていますね。

 20時00分 明日の行動を確認します

栂池自然園から天狗原、乗鞍岳、白馬大池、小蓮華岳、三国境、白馬岳、白馬山荘までのルートです。膝の痛みも相当マズイ状態で山荘内の階段もマトモに下りられない状況。下山どうしよう?でもテーピングを持参していたおかげもあり膝周辺をガチガチに固めて痛みも結構和らぎました。今日は夕方以降曇り空なので星も見られないな~。明日は4時に起きてご来光を見にいこう。20時前ですが今日は早めの就寝です。

乗鞍岳の手前にあった雪渓で、真後ろにいたアイゼンなしの登山者に助けを求められたためにキックステップを使って登ったのが最大の問題でした。テーピングで固めたので膝の痛みもある程度落ち着いたと思いますが、寝返り時に膝の負担がかかってメチャクチャ痛い(泣) 気分転換でもしないとダメだ!いつものiPod shuffleで"ゆず" の表裏一体を聞きます。「指で弾くコインが空に舞う~」では無理やりお休みなさい・・・zzz