アイゼン装着方法

氷や雪の上を歩くのに重宝するアイゼンですが、歯の本数が4本から14本(歯は偶数分) と種類が多く、何本歯にすれば良いのかは歩く場所に合わせて選ぶのが良いとされているものの、雪山だったら何本が良いのか?氷の道だったら何本が良いのか?雪が50cm積もっていたら何本?・・・と、結局良く分かりません。色々な山に登る、標高の高い山や岩場のある山に登るって言うのなら12本歯が無難かもしれません。

【注意】この装着方法が絶対に正しいと言うワケではありません

 装着の前に確認すること

アイゼンの種類やメーカーの違いで取り付け方が様々です。私が持っているアイゼンは「Black Diamond」製12本歯なんですが、購入時、説明書等は最初から何も着いていなかったので取り付け方法以前の問題に頭を悩ませていました。さてさて、アイゼンは右足用と左足用がありますので間違えないようにしましょう。またタグがあれば外側に合わせないといけないので、それで右足専用と判断することができます。

 アイゼンを靴のサイズに合わせ調整



靴のサイズに合わせてまずはアイゼンの長さを調節しましょう。ここを正しく合わせないと前後にある抑えのゴム部分が靴にしっかりハマりません。なお、見本で使っている靴は夏靴であって冬靴ではありませんのでご留意を。私はいつも夏靴にアイゼンを装着して冬山に登っています。

 ひもを前部のゴムに通します

アイゼンの仮固定が終わったら、今後はひもを縛り付けて完全固定させていきます。通し方は例の1つにすぎないので、他に良い方法があればそちらの方法で是非固定させて下さい。まずは前部にあるゴムに上記写真のような手順でひもを通します。ひもがねじれないように注意しましょう。

 続いて左側の輪っかにひもを通します

アイゼンが一番威力を発揮する場面と言えばガチガチの氷道や締まった雪の斜面ですね。滑って全然進めない道が気持ち良いほどサクサク進めるようになるんですから。ただ硬すぎて刺さらない場合も・・・(汗) 前部のゴムにひもを通し終えたら左後方へと進み、今度はそこにあるゴム輪っかの中へひもを通していきます。

 ひもを反対側に移動させます

輪っかに通した後、ひもを反対側へ移しタグのある場所まで運びます。ここまでの手順はとても簡単だと思いますが、次から少々分かりにくくなるんですよね。「YouTube」で装着方法の動画は見れるけど小さくて細かい部分まで見えないし、説明書っぽいサイトじゃあザックリし過ぎて全然分からないし・・・

 最後の止め金具に通して終了

まずはひもを2つの輪っかの中に連続して通していきます。

通し終わったら上記の写真に沿って右の輪っかだけを通すように戻します。

そして引っ張る。この輪っか部分にストッパーとして強力な締まる力が発生しますので、この時に他の部分で緩みがあったりするとたるんだままになります。アイゼンが突然外れたりすることもあるので輪っかに通す前にたるみを完全に取り除いて下さい。この一連の作業、グローブを着けた状態で装着出来たらグッド!冷たい世界の中、直接素肌で鉄に触ると体温が一瞬にして奪われてしまうので。体験済みです。

 余分なひもを処理します




最後に余ったひもの処理となりますが、私は写真のようにグルグルひもを絡ませて縛りつけています。他の方法としては余った部分を切ってしまう(先端はライター等でひもを溶かしほつれないように防ぐ) とかありますが、ひもを絡めて縛ればより靴に固定できますので切らない方が良いでしょう。今回は右靴をモデルにして説明していますが、左も位置が逆になるだけで手順は一緒です。

アイゼン装着は基本的に超堅い冬靴に取り付けることが望まれています。それは夏靴だとひもを強く結び過ぎて靴を凹ませてしまい「鬱血(うっけつ) 」を引き起こす可能性があるからです。ただ夏靴であっても全面堅い仕様で出来ているのであればそれでも十分でしょう。私の夏靴も固い仕様で作られています。ただ極寒の山に登る場合は寒さが貫通してくるので、そういう意味では冬靴でないと厳しいかもしれませんが。