会津駒ヶ岳  2010年5月3日  天気:晴れ

これまで雪とは全く関係のない夏山しか登ったことがないため、残雪の山にも興味が徐々に湧いてきています。5月のこの時期は残雪シーズンなので、吹雪く確率はまず低い。あとはどんな山にしようかチョイスをするだけ。そこで上がってきたのが会津駒ヶ岳。日帰り可能な場所であり、近くもなく遠くもなくって単純な理由で選んだけど、いざ行ってみたら予想外に遠い遠い!かなりの遠さですよ!

 6時00分 無料駐車場になんとか到着


舞台は福島県桧枝岐(ひのえまた) 村。東北道を西那須野塩原ICまで走り、そこから下道を90km走ると言う驚異的な長さを走行します。これは大変!いつになったら駐車場に着くんだ!? ・・・と思いながら進んでいたんですが、なんと駐車場を通過してしまうと言うバカ問題を勃発!

 6時10分 いそいそと出発


予定の時間を1時間もロスしての出発です。GPS機能の携帯電話を持っていなかったらもっと迷っていたことでしょう。駐車場から登山口までの間は簡単な上り坂が控えていますが大したコトなし。苦労せず登れます。

 6時30分 木の階段 登山口到着

会津駒ヶ岳の登山口シンボル(?) である木の階段です。この階段を登れば登山開始となります。車道に面して作られていますね。ここで最後の準備確認をしますが、この車道は交通量がゼロに近いので安心。さてさて、残雪ってどんな山なんでしょうね。ワクワクします。

 さっそく残雪現る


最初は土ばっかりの道でしたが歩くこと20分程度。早速残雪が出始めてきました。まさかこんなに早く残雪が出てくるなんて予定もしていなかった。ここから先は雪が固まっているので滑る滑る。靴のつま先で雪を蹴っ飛ばし、凹んだ部分を足場にしながら進んでいきます。

 もう本当に雪ばっかり

徐々に積雪が増していきます。ここまで歩くとどこを見渡しても雪ばかりです。アイゼンがあったら楽に進めたでしょうが、今日はアイゼンを持ってきていないので雪の辛さをガチで味わうことになります。とくにかく滑る、とくにく埋まる!クレパスなんてものがなくて本当に良かったよ。

 9時05分 稜線がやっとお目見え

樹木ばっかだった道からようやく解放され、周囲が見渡せる場所までなんとか上ってこれました。ようやく稜線が見えるようになり、あの稜線のどこかに山頂があります。ここまで来ればヤル気が復活。でも積雪の量も増してきて、今じゃ膝まで埋まるコトが何回もあります。這い上がるのが大変(汗)

 山頂までの道のりはまだまだ長い

雪山登山の対策ゼロで登っているので時間がどんどんどんどん遅くなります。とっくに肩の小屋に到着してもいい時間となりましたが、まだ肩の小屋は小さく全然辿り着かない状態。山頂っぽい場所も見えましたが、肩の小屋以上の距離です。まだまだ先は長いね・・・

 9時25分 肩の小屋に到着


雪の積もった坂道を登るのは思った以上に強敵です。踏み出す足がズボッって埋まり、這い上がった足もズボッて沈んでスパイラル状態です。雪がどれだけ積もろうと自分の体重を支え切れるわけはないので、これは慎重に歩かないとダメです。まぁ慎重に進んだって埋まるもんは埋まる(笑) そしてようやく肩の小屋に到着です。

 きっついラストの登り

疲労も相当溜まりお腹が空いてきてマズい状態。本当なら肩の小屋で休憩をするのが正しい選択ではありますが、もうここまで来たんだから早く山頂に行ってしまいましょう。そう意気込んで行ったものの、ラストに控える坂道も本当に強敵。傾斜も強く、足も埋まるし疲労もどんどん溜まる。山頂はあと少し!ガンバレ!

 9時50分 会津駒ヶ岳の山頂です!

看板が半分以上埋まってしまうほどの積雪。残雪登山と言うより冬山登山に近いかな?

見渡す限りの雪山です。「やっと頂点に到着したけど・・・これはヤバい。相当疲労が溜まっている」。最初に山頂を探してみましたがどこにあるのか分からない。しばらく探していると「会津駒」まで書かれている山頂の目印を発見。全然気が付かなかったし、どんだけ埋まっているんだこの看板?

 10時15分 肩の小屋で朝ごはん

せっかくの山頂も風が吹雪いてとにかく寒く休憩なんて出来るわけがない!肩の小屋まで急いで逃げます。下山も雪に埋もれて歩くの大変かな?と思いましたが、転んでも雪がクッションになるので走って下山が出来ます。転んでも痛くないのでどんどん走って転びます(笑) これは楽しい。あっと言う間に肩の小屋に到着。朝食を食べます。そして小屋で登山バッチをGET!

 下山は超ハイペース

転んでも痛くもなんともないので、爽快に走って転んで下山します(笑) とにかくスピードがすごい。走ってジャンプ。ジャンプしてダイブ!かなりのハイテンションになってます(笑) 現在、上り時間のロスを帳消しにするくらいのハイペースで下りているんですよね~。残雪の楽しみを1つ見つけましたよ(*´∀`)

 どれだけ雪が積もっているか実験

ストックを雪に刺し、それがどこまで沈むか実験をしてみます。結果50cmは埋まりましたね。でもこれは登山路での実験。山頂で試したらストックは完全に見えなくなるほど埋まるでしょうね。どれだけ雪が積もっているのか、もし興味があれば夏の山頂画像を検索してみて下さい。

 11時40分 登山口に到着


当初駐車場探しで1時間もの遅れ、雪の対策ゼロで登って山頂へは到着1時間の遅れ。つまり都合2時間のロスをしていますが、でも下山してみたらロス解消の上に1時間の貯金。なんと全体工程で予定よりも1時間早く登山口に到着してしまったのです。まさに下山の効果と言っていいでしょう。

 12時00分 駐車場に到着


ラストに木の階段を降り、それから駐車場までは車道歩き。今回の登山では上りと下りで成果が全くの正反対でしたが本当にそう言うしかありません。上りは本当に大変だった。でも下りは本当に楽だった。残雪の山って面白いですね。でもまた来ようとは思わないですが(笑)

 14時20分 道の駅 たじま

無事に下山、さぁ帰宅だ~・・・と思っていたのも束の間、下道90kmがあったことをすっかり忘れていた。あれほどの疲労が溜まった体に、この長い長い距離をマトモに走行できるわけがない。異常なほどの睡魔が襲い危ない場面が何度か。これはもう危険と判断し途中の道の駅に寄って寝ました。

車で向かう方なら誰もが思うのではないでしょうか?高速を降りてからの下道90kmは脅威的な長さだと。この下道は急なカーブが多々あり、また直線の長い長い道もありと、眠気が襲ってきたら交通事故必至です。高速道路90kmとはえらい違い。単独登山ならこの90kmを走破して帰る必要が出てくるので、当然のコト危なくなったら休憩を取ること推奨。危険だったヶ所は山ではなく「運転」ですね。