荒島岳②  2015年1月25日  天気:晴れ

今日が荒島岳登頂日。嬉しいことに雨が止んでくれたため出発できそうです。コースはJR勝原(かどはら) 駅をスタートとゴールにする山頂までのピストンコースを辿るスタンダードプラン。雪質は昨日の雨でどうなっているのか心配ではありますが、まだ1月でもありますので踏み抜けも半端ないでしょう。アイゼンとワカンを持って挑むことにします。それでは事故なく遭難なく荒島岳に登ってまいります!

 4時50分 外の様子を伺います

朝になりましたが真っ暗。でも星が全く見えない。まだまだ空に分厚い雲があるんだろうな~

 朝食を取りそろそろ出発します

軽く20kgはあるだろうな・・・

 5時30分 スキー場跡に向かいます

それじゃあ出発しましょうか。勝原駅(外) に荒島岳登山口までのコース絵がありますので安心。まずは勝原駅を出て右に進みます。国道158号線に早々と合流しましょう。九頭竜湖駅方面に進み、トンネルをくぐり、橋を渡り、標識、青看板と順々に過ぎていって大きな右カーブが現れたらスキー場入口が出てきます。

 6時00分 荒島岳登山口

スキー場は閉鎖されていますので看板などは一切ありません。これが難易度を上げています。国道158号線を進むと右鋭角カーブが出て、それが見えたらその道を進んであとはまっすぐ進むだけ。カーブの後、途中で右に曲がる道が出てきますが絶対に入らないように。登山口からどんどん離れていきます。

 ワカン装着!

学生登山者がお一人。それ以外誰もいません。とても寂しいです。雪質は案の定、踏み抜きが起こりやすい状態なのでワカンを早めに装着しちゃいましょう。学生さんは一年前にも荒島岳に登っていて、ここで色々な情報を聞くことができました。只今の気温は0度ちょうど。動くととても暑くなる気温だ・・・(>_<)

 6時20分 いざ荒島岳へ

先行者のトレースがしっかり残っています。最初はスキー場のコースと思われる道を遡って進みますが疲れる疲れる。ピッケルだけじゃなくストックも持ってくれば良かった(>_<) ワカンを使っているおかげなのか踏み抜きをあまりしないで進めます。ワカンやスノーシューの跡もありました。

 久々の雪山を堪能

風が全くない・・・ないのは嬉しいけどやっぱり辛い。インナーアウターの3着は確実に蒸れるほど暑いです。「学生さんが来た時もこんな感じでした?」「いえ、その時は寒かったですね、今年の方が登りやすいです」

 マジできついです

さすがに学生さんと一緒に行く力はありませんので、私は後から追っていくことにします。ただの坂道に雪が積もるだけで歩きにくいしザックは重いし、そんなこんなで汗だくです(泣) そんでゼーハーゼーハ言いながら山頂っぽい山を発見した!でも山頂と思っていたのは「もちが壁」と言う途中のポイントだった!萎える!

 マジでマジできついです

登山口の次のポイントは「シャクナゲ平」ですが、3時間もかかるため歩きにくい雪道では倍以上の疲れが起きている錯覚を覚えてしまいます。これは昨年の巻機山に似てる。男体山や谷川岳、武尊山以上の疲れが襲ってくる!斜度は30度前後でしょうか?歩いては休憩し、歩いては休憩し、その繰り返しで距離を縮めます!

 8時55分 シャクナゲ平

やっとシャクナゲ平に到着した!ここにきてシャリバテしている自分に気が付いた。体調が良ければさっきの坂道は簡単だったんじゃないだろうか?と考えを改めます(笑) テント泊をしていたような跡がありますね。ここから次のポイントである「もちが壁」を目指します。シャクナゲ平に来たら左に90度に続く道(トレース) を進みますが、ここでトレースがなくて道を誤るとやや面倒。もちが壁には右から回るルートを取りましょうか。

 もちが壁に向かいます

トレースがたったの1本だけ続いています。最初この道を見つけられませんでした(汗) そんで"もちが壁" を越えますが、どうやらここは垂直の壁のようで右から回るルートしかないみたい。かなりの斜面にトレースがありました。クサリもあるようなんですが雪で埋まっています。ピッケルを使わずに乗り越えました(^o^) なおワカンはシャクナゲ平で外しました。今はツボ足です。

 9時20分 もちが壁

雪庇が張り付いているので崖には近づかないように歩いていたらトレースから一歩右に外してしまい、なんと腰まで埋まる穴に落ちてしまいました。トレースからたった一歩外れただけなのに・・・(>_<) 自力で這い上がることもできますが、近くに方に助けてもらいました。いや~本当にひどかった・・・

 前荒島岳を目指します

ここまで上がってくると周辺は雪のみ。真っ白なオープンバーンが広がります。傾斜もある程度緩んでくれて登りやすくなりました。山頂もだんだんと近くなってきましたね。ここでSBの3G電波が届くため、親しい方へLINEで山頂が見えてきたってメッセージを送りました。でも素肌を出すとめちゃめちゃ痛い!

 10時00分 中荒島岳

標識に中荒島岳って書いてありました。目の前のピークが山頂です!もう少し!

 雪庇を避けながら山頂を目指す

中央に窪んでいる地形なのでしょう。その方向に向かって雪庇が張り出しています。アレに乗っかると雪と一緒にサヨナラになりますので外側を歩くようにします。でも実際は全く怖くありません。なんせ雪庇の逆側を歩けば大丈夫なのですから。

 10時20分 荒島岳山頂!

バックカントリーの方々がスキー板の最終チェックをしています。

なんとか見えた白山。次はあの山にも挑戦したいな。

山頂に着いた途端に風が吹いてきました。それにイヤな感じの雲も現れ始めてきたので山頂からの景色を撮ったら下山しちゃいましょう。長居をすると少々危険です。山頂に祠があるそうなんですが、今回どこを見渡しても見つかりませんでした。なので積雪は2m前後はあるでしょう(^o^)

 下山開始

目の前に広がるのは何市(何町) なんでしょうか?下山は雪のおかげで走って降りられます(笑) 途中の雪庇側に寄らないよう気を付けないとな。そしてところどころで自然の造形が作られており綺麗です。夏は植物が目を楽しませ、冬は雪が目を楽しませ・・・「やっぱ登山はやめられないね(^_^)」

 10時35分 中荒島岳に再び

中荒島岳に戻ってきました。あとは気を付けて登山口に戻るだけ。

 11時00分 シャクナゲ平に再び


もちが壁をどうやって下りようか考えていたんですが、登山者が多く歩いたおかげでトレースがより強固なものとなりアイゼンを使う必要もなくなっていました。急斜面にあったトレースは斜面に道路を敷くような"まっ平ら" となっていて安心して下りられます。難なくしてシャクナゲ平に到着。雲行きが怪しい・・・

 快走に下山

下山スピードはおそらく夏以上でしょう(笑) すんごく楽に下山できます。転んでも雪がクッションになってくれるしね。でも油断すると腰まで埋まる穴が出てきたりするんで注意が必要かも(>_<) やっぱりワカンが踏み抜きを防いでくれたようで、ツボ足で歩いてみたら30回くらい踏み抜きをしてしまいました。

 11時55分 無事に下山

無事に下山できました。6時間30分の歩程で2時間短縮できました。下山スピードも一因でしょうな。周辺には見学や食事をするところは皆無なので勝原駅に一旦戻りましょう。明るくなってようやく分かりましたが、本当に看板がどこにもない!初めて来る方は登山口がどこなのか迷うんじゃないか?

 勝原駅に向かいます

朝は真っ暗の中を歩いてきましたが、明るくなると別世界。トンネルをくぐる前に右にそれる細い道がありますが、そこを通ると勝原駅までショートカットができます。私は朝そのショートカットを知らず遠回りで歩いてしまったようです。トンネルをくぐらなくても勝原駅に行けるんですね。

 12時15分 勝原駅に着いて・・・

勝原駅に着いて、福井駅方面の次の電車を調べるとなんと2時間30分後!これなら8時間30分コースでよかったんじゃないか?そんなことよりも疑惑の検証です。勝原駅の横に五箇公民館があるんですが、そこに自動販売機があります。もちろん購入できます。もしこれが真夜中でも購入可能なら飲料水調達できる!でも売り切れだった場合は何とも言えない。やっぱり事前に買った方が正しいか・・・

 2時間半をどうやって潰すか

まずは腹ごしらえ。

続いて勝原駅を見下ろし・・・

国道158号線を歩いてみて・・・

橋の橋脚を見つけた。色々歩きまわってはみたものの1時間30分程度しか潰せないので、残りの1時間は駅舎で寝てしまいました。近くに勝原園地があってそこも回ろうかと思ったんですが、雪で道が塞がれてしまい歩くことができません。なら勝原園地の案内板に「現在は通行できません」か何かの案内を付けてほしい!

 14時45分 福井駅行の九頭竜線が来た!

長かった・・・ようやく電車に乗れて椅子に座って、橋の橋脚あたりを通ったら九頭竜川が見えてきたので写真をパシャリ。そんで温かい車内なので徐々に睡魔が襲い始め・・・寝た(笑) 終点が福井駅なんで安心。

 16時05分 気付くと福井駅に着いていた

九頭竜線、本当は18時台の電車に乗る予定だったのでサンダーバードもそれに合わせてしまい、福井駅に着いたとき、またまた2時間以上の待ち時間が発生してしまった!なのですぐに変更してもらいます。1時間ほどの間を作り福井駅を散策しましょう。ちょっと寂しい感じがするな・・・昼食はどこで取ろうかな?あまりにもお腹が減ったのでカツ丼を注文。しかも付いているタレは激辛ソース。でも私は味覚症状なので辛いの平気(笑)

 17時10分 金沢駅行きのサンダーバードが到着

エレベーターで右と左、どっちに寄ればいいのか迷ってしもうた(>_<) 遅めの昼食でビールを飲んだのに、電車の中でも缶ビールを飲みます(笑) 今日は久々に楽しんだ感があり充実しましたね。無礼講としましょう。臨時のサンダーバードは終点が金沢駅なのでここも安心して寝れます。

 18時10分 金沢駅に帰還

金沢駅に戻ってきました。ザックを担いでいるのは私だけだな(笑) 現在はホテルで宿泊をしているので徒歩5分で部屋に戻れます。いや~楽だ(^_^) 明日は筋肉痛が酷くなりそうなのでマッサージでも受けようかな?

北陸初の登山となりました。結果は良かった!行き当たりばったり計画みたいな感じでしたが終わってしまえば結果オーライ。今日はホテルに戻ってお風呂に入ってまたまたビールを飲むと言う「お前いったいどんだけ飲めば気が済むんだ?」みたいな状況になっています(笑) でも裏を返せばそれだけ満足したよってコトでもあります。これからも天気さえ良ければ色々な山に挑戦したいと思います。以上、北陸登山レポでした。