常念岳①  2013年5月17日  天気:晴れ 

今年始まっての北アルプス、常念岳の計画です。山頂から奥穂高岳や槍ヶ岳が見えるようで、ネットの写真を見てずっといいナって思っていました。今回は常念小屋に泊まっての一泊二日の登山です。標高も難易度もなかなかで良い感じで、秋に計画している「黒部立山の下ノ廊下」の体力作りとしてピッタリの山ではないでしょうか?さぁ~て、今回もいつも通りの夜出発です。

 1時30分 夜の諏訪湖SA

前回の蓼科山登山の際にお世話になったSAです。また来ました(笑) 今回目指す常念岳は、ここから40km先にある安曇野IC(旧 豊科IC) まで行かなければならず、まだまだ高速道路にお世話になります。さすがにここまで来ると疲れや眠気がひどく、なのでここで休憩します!夜の諏訪市って綺麗だな~。現在SA内をグルグル回っています。

 2時40分 梓川SA

諏訪湖SAから梓川SAに来ました。ここのSAに来て初めて知りましたが、諏訪市にマスコットキャラクターがいたんですね(すでに諏訪市承認) 。キャラクター名は、なになに・・・諏訪姫(すわひめ) ?姫?あとで検索してみよう。その他にも「WABISABI」をモチーフにしたお土産が並んでいます。洒落た茶碗やハンカチ、箸や手ぬぐい等、色々な物が並んでいます。

 3時15分 道に迷う(*´□`)゚。

安曇野ICを降りたら次は常念岳登山口(一ノ沢) を目指します。しか~し、よく分からない場所に迷い込んでしまいました。やってまった。これではカーナビもお手上げです。車で常念岳を目指す方がおりましたら、写真の場所まで来れば常念岳登山口の看板を見つけることが出来ますよ。まずは「穂高カントリークラブ(CCってそう言う意味だよな?) 」を目指しましょう!

 3時30分 苦労しながらも駐車場に到着

周辺は真っ暗。随所にある看板に何が書かれているのか読めません。通行止めの看板だったら困るので、もちろん車を降りて確認しにいきますが、この雰囲気・・・とても静かで正直怖いです。看板には「登山者の皆さんへ、この先、駐車場が無いためこの駐車場へ止めてください」って書いてありました。

 5時30分 そんで夜明け


朝になりましたが、鳥の鳴き声が半端ねぇな・・・。準備を済ませたら看板通りに従い、常念岳の登山口に続く坂道を上っていきます。平日効果(金曜日) が大きいのか駐車場には私を含め3台のみの駐車でタクシーすら見かけません。これはゆったりした登山を楽しめるかもしれないな。

 5時50分 一ノ沢登山口

一ノ沢登山口に到着。トイレと水道があり絶好の休憩場所。最終チェックをするのには良い場所かも。水道は飲料不可。自動販売機はなし。登山届けはここで提出可ですが、私は地元の警察に出しているので不要。ここで『やましん探検隊』の常念岳エピソードを思い出してしまった。気になる方は「やましん探検隊」で検索!

 本当に静かなり


目を閉じれば沢の音と鳥のさえずりだけが聞こえる世界。いいね~。平日の効果もあってか登山者は誰一人としていません。遠くには雪の積もった常念岳(?) が見えており士気が上がってきます。次のポイントの王滝ベンチまでは平坦な道がずっと続きます。

 6時50分 王滝ベンチに到着

登山口から出発して1時間が経過。王滝ベンチに到着です。ベンチなくね?湧き水が出ているので空になったペットボトルを満タンに。ついでに喉が渇いたので水を飲みます。気になるその味ですが、土臭くなく、石臭くなく、変な味もせず、冷たくって美味しい!これは旨いぞ!

 残雪の醍醐味、雪渓が出てきた!


いよいよ雪渓が出てきました。雪渓でルートが隠されてしまったために気が付いたら別のルートを辿ってしまった言う登山者の方の体験談を偶然にも聞いています。遭難一歩手前だったようなので私も十分注意して進んで行かなければ。あと、「雪があっても全然涼しくねぇ~!」むしろ太陽の照り返しが暑くて厄介!

 常念岳登山の中で、ここが迷うポイント

ここが迷う分岐点ですが、写真じゃ伝わらないな。要約すると、右手も左手も登山路に見えてしまうため間違うわけです。最悪なのが赤布が無いという事!分岐点に作るのが一番大事だと思うんだけどな。先行者のトレースがあるかないかで判断しないといけない感じですが、吹雪いたら難儀。ちなみと右手奥にちゃんと赤布がありました。写真には写っていませんが。

 凄まじい傾斜でヘトヘト


夏の登山道も冬は雪がすべてを覆いつくし、雪渓歩きへと変貌を遂げます。胸突き八丁と呼ばれる場所から常念乗越までの道は、夏でも冬でも厳しいとの一言が囁かれており、特に冬の雪渓歩きに限っては言葉も出ない程の疲労感が襲います。だって、一直線歩きだしね!実際にもこの傾斜を登っている時の体力消耗は著しく、何度も何度もバテそうになりました。

 9時50分 常念乗越に到着!

雪渓を登り切れば常念乗越(のっこし) に到着となります。本当にきつかった・・・、前方には常念小屋を初め、槍ヶ岳や奥穂高が一望できる素晴らしいロケーション!これを見た瞬間は本当に疲れが吹っ飛びましたね。常念小屋が今宵の宿泊場所です。こんな場所で宿泊出来るとはなんと贅沢なコトなんでしょう。

 ニセピークを避け常念岳を目指します


常念小屋にあるベンチで朝食を取ります。シャリバテです。朝食分だけでなく昼食に残しておいた分も全て完食してしまいました。さて、残すは山頂に立つのみ。ここから常念岳までは1時間の距離。山頂までだいぶ近づいてきましたね。常念岳の前にはニセピークが潜んでいますので、くれぐれも騙されないように。

 11時45分 常念岳の山頂からの景色!

槍ヶ岳がドドーン!写真中央の、あの尖った部分が槍ヶ岳の山頂です。

奥穂高岳もドドーン!写真のちょうど真ん中に見えるのが日本標高第4位の奥穂高岳です。

写真中央の一番奥に見える山が立山剱岳らしい・・・。右奥は後立山連峰かな?


槍ヶ岳や奥穂高岳だけでなく、立山や剱岳 、それに黒部五郎岳や鷲羽岳など一年前に登った懐かしい山々が一望出来ます。太陽がとにかく温かく、完全に無風の頂上の中、鳥の鳴き声が時折聞こえたりする最高のコンディション。山頂には登山者が誰もいなかったので思い切って1時間程昼寝をしちゃいました。いつかはやってみたかったことなんです、山頂で昼寝。心が落ち着く・・・

 偶然にも雷鳥と遭遇した


今日の宿である常念小屋に向かおうとしたら、キューキューの鳴き声と共に雷鳥とまさかの遭遇!ここのハイマツのどこかに巣があるんだね。近寄っても雷鳥が全く逃げないのでちょっと観察してみましょうか。まず足にまでモコモコの毛がある。鳴き声が図太い。ハイマツから顔を出す姿がキュート。でも頼むから、突然横から飛び出してくるのだけは本当にヤメテ(>_<)/

 14時00分 常念小屋に到着

昼寝もしたり、雷鳥とも出会えたし、意気揚揚な気分で常念小屋に到着できました。早速宿泊手続きを取って、ついでにオーナーへ本日の宿泊数を尋ねましたところ、やはり平日効果もあったようで宿泊数は8名。そんなもんで相部屋である11名部屋をそれぞれ1名ずつ貸切状態に割り振られることに。いや~広々でいいですね~まさに平日ならではの嬉しさです。

 待ってましたぜこの瞬間!でも一人宴会・・・

生ビールは夏限定でしたので缶ビールで祝賀パーティーを開きます。350ml缶が500円と少々割高ですが全然気にしない。安い安い!オーナーからオツマミを頂き一人宴会の開始です(笑) 外を見れば雪をかぶった槍ヶ岳が綺麗に見え、景色好きに私にとっては至福の瞬間。

 ゆったりくつろぎ気分


夕食は食堂に集まり一同揃ってのご飯タイム。これが楽しいんだ(^o^) 夕食を済ませたら夕焼けの槍ヶ岳を見に外に出ます。太陽が槍ヶ岳の奥へと沈む光景の素晴らしいことと言ったら・・・。その後は談話室に集まって宿泊者の方と1時間程のワイワイ騒ぎとなりました。お馴染の「どこから来たの?」「他にどこの山に登った?」の会話です。楽しいひとときでした。

本日は晴天で言う事なし。興奮冷めやらぬ状態になってしまい、寒いと分かっていながらも夜空を見に外に出かけましたが、案の定メチャクチャ寒い!山の夜は20時を過ぎれば真っ暗ですが、でも空を見上げれば北斗七星や北極星など満点の星空が輝いています。流れ星もハッキリ見えるほどの夜景が広がっており、これが写真に収められないのが本当に悲しい。