白馬岳② 2014年6月16日 天気:晴れのち曇り
個室利用って良いもんですね~(笑) とても静かな夜を過ごせました。7時間ピッタリ寝て疲れも十分に取れて体調万全!・・・でも膝の痛みは取れていないか(泣) さてさて今日は往路で通った栂池高原のルートで戻る予定です。白馬大雪渓で下山するのも良いんですが、ヘルメットを持参していないし昨日の話しも聞いちゃったし、今の膝じゃあ満足に下りられないだろうし・・・と言う事で危険回避です。
4時00分 起床、そしてご来光 |
東の空より太陽が上がってきます。風が少々冷たいですが厳冬期と比べてだいぶ温かい。
ご来光を見終わり山荘に戻ろうとしましたら餌をついばむ雷鳥を発見。朝ご飯でしょうかね?木の実?花を美味しそうに食べています。食べるのに夢中なのか近寄っても逃げる気配なしです。
受付近くで発見したdocomo電波機器 |
山荘にDocomoの電波増幅装置・・・と言うよりフェムトか?これがあるおかげで山荘内のDocomoアンテナは問題なしで通話もメールも可能。山はDocomoが強い理由の1つにこう言った配慮があるからでしょう。
7時10分 栂池高原を目指し下山開始 |
朝食も5時30分からで、ご一緒の男性の方とは今日どの方面から下山するか色々談話をしました。山荘設備のテレビより前日にあったW杯の日本VSコートジボワール戦の試合放送が流れていたのでその話しでも盛り上がった(^ ^) 朝ご飯をしっかり食べ、お弁当を携え・・・よし!下山しよう!栂池高原まで戻るだけのルートなのでゆったり山荘を後にします。今日は快晴だ。膝の痛みもだいぶ落ち着いたね。
7時25分 再び白馬岳の山頂に |
猿倉、白馬村方面です。雲の上に立っているな~。目の前は断崖絶壁なので落ちないように注意。
白馬山荘方角の奥に見える雪をかぶった山が剱岳、立山です。去年はあの山に立ったんだよな~
往路で通った小蓮華岳方面です。前日と比べ雲が一気に消え遠方の景色まで見渡せますね。日本海まで見えて気分爽快です。風も全くなくこの場所に何時間も居座りたいなって気分にさせてくれます。今日も一人ぼっちの下山になりそうですが、天気も快晴ですし雲もないので問題ないでしょう。ただ午後になると雲が出るって予報なので、雨や突然の天候不良に備え早めにここから立ち去ります。
勇ましい姿の雷鳥を発見 |
今回5度目の雷鳥を発見。遠くを見つめるあの姿・・・何だか勇ましいぞ!
8時00分 三国境からの景色もいい感じ |
三国境の分岐点(新潟県、富山県、長野県の県境) に到着しました。右に進めば小蓮華岳、乗鞍岳に進む栂池高原ルートで、つまりは下山ルートへとつながり、左に進めば雪倉岳、朝日岳、そして日本海へとつながる栂池新道の大縦走コースとなります。どこまでも伸びる稜線を見ていると惚れ惚れしますね~
8時40分 小蓮華岳でちょっと大休憩 |
この先の白馬大池方面は雲がまだかかっていないんですが、白馬岳の方面は完全に雲の中。後ろから雲が覆ってくるって感じですね。ここで一眠りしようと思ったんですが、虫がブンブン飛んでやかましいったらありゃしない。休んで水分補給をして早く出発しましょう。大休憩と言いながら簡単な休憩になってしまった。
迫力満点の景色 |
小蓮華岳から数分したところで撮った写真。実際は雲と山が合わさった臨場感抜群の景色でした。
9時30分 船越ノ頭を通り白馬大池へ |
今日は昨日よりも気温が低いみたいですね。小蓮華岳から船越ノ頭を経由して白馬大池山荘までは1時間30分の距離。多少のアップダウンはありますがここら辺も難所はなく歩きやすい道なので問題全くなしですね。膝の痛みもテーピングのおかげでだいぶ和らいでいます。これなら下山まで大丈夫でしょう。
白馬岳方面は完全に雲の中 |
雲が多くなりましたが紫外線の量は半端ないのでサングラスは必須です。
振り向いて小蓮華岳方面を見たら写真の通りで完全に雲の中!ちょっと雲の量が多い気がしますので、もしかしたらもう晴れないかもしれませんね。そんな感じがします。雲に覆われる前に抜け出せてよかったよ。さっきの小蓮華岳で眠っていたとしたら最悪な結果になっていたかもしれないな。
ハイマツの中から顔を出す雷鳥を発見 |
雷鳥の鳴き声が聞こえると思って周辺を見てみると、なんとハイマツの中から顔を出していた。今回8度目。こんな感じで顔を出す雷鳥はここ以外にもいて、その全てを載せると雷鳥だらけになってしまうので6回と7回は割愛しています。こちらの雷鳥はあの状態から微動だにしません。ずっと真正面を向いている。
10時25分 ここで約半分 白馬大池山荘 |
中間地点の白馬大池山荘に戻ってきました。お腹が減ってきたのでここで昼食を取ろうかと思いましたが、まぁ地面は雪なので体が冷えるだろうと思い、この先の乗鞍岳山頂で食べようかなと変更。テーピングではごまかしきれない膝の痛みが出始めてきましたが、それでも予定時間通りに到着しました。
白馬大池山荘から乗鞍岳ケルンへ |
白馬大池山荘から乗鞍岳まで歩く中、そばに見える白馬大池の氷が融け始めている姿に妙な不気味さが漂います。雪渓を横切る場所もあって、そこを誤って滑ったりでもしたら池の中にドボンです(汗) そんなハラハラドキドキの雪渓トラバースを越えたら次はガレ場の道を歩くのみ。そしてそんな中・・・
登山路の真上を悠然と歩く雷鳥を発見 |
私が前に進むと進んだ分だけ雷鳥も前に逃げていき、そして私が止まれば雷鳥もピタッて止まり私を凝視。愛嬌からなのか思わず微笑ましい気分になりますが、ここは飛んで逃げてほしいもの!そして50mくらい進んでようやくハイマツの中に隠れていった。この山は雷鳥との出合う確率が本当に高いですね。往路で見かけた雷鳥を復路で見つけた可能性もありますが、なんだかんだで合計9回も会いました。
11時00分 乗鞍岳山頂で昼食を頂きましょう |
乗鞍岳山頂にあるケルンで昼食を取ります。大きな梅干しにコロッケとソーセージ、サツマイモやホタテの煮付けなどおかずも充実しています。静かな場所で昼食タイム。私の他に登山者は誰一人いなく、そんな中に聞こえてくるのは鳥の鳴き声と風の音。なんとも贅沢な場所なんだ・・・とても嬉しい限りです。
再び来た最難関の雪渓 |
さぁ私にとって白馬岳の一番難所である雪渓に戻ってきました。アイゼンを着けずに降りられるかな~?って思いましたが数歩でズルって滑って危うい状況になったため、こりゃダメだと判断してアイゼンを装着し降りていきます。ゴールの栂池ヒュッテと栂池山荘は見えるようになってきましたね。下山までもう少しだ。
12時00分 天狗原でしばし休憩を取ります |
アイゼン+備え付けられているロープを使って雪渓を難なく通過。あの雪渓はアイゼン有りと無しとの場合で危険度の差が激しい。そうして天狗原まで戻ってきましたが登山者の姿は誰一人見かけませんね。まぁ今日は平日だし、それに残雪時期の白馬岳登山だし、あんまり来ないか。
ここで痛恨の大ダメージ! |
どんな場所でも雪渓は侮っちゃダメですね。ラストの雪渓をアイゼンなしで行こうと思った時、ズルって滑った右足を踏ん張るために力を入れた瞬間右膝に激痛!! 悲鳴が上がる!全く踏ん張れなくなり立ち往生!その様子を遠くから見ていた男性登山者が近寄ってきてザイル補助をすると言う展開に。なんと白馬村のガイドさんだった!「ありがとうございます!でも大丈夫、アイゼンとピッケルを使って下りていきます」
13時20分 無事に帰還、激痛に耐えた右膝 |
・・・凄まじい激痛(泣)
ひとまずテーピングを張り換えて膝の痛みを軽減させます(o´Д`) 痛みがなければラストの雪渓も問題なかったでしょう。でも今回ばかりは膝を気にしてアイゼンを着けて下りるべきでした。気分ガタ落ちです。だから下山後、気分を晴れさせたいと思い越後湯沢に行って日本酒を買って日本酒を試飲しようと考えた!時間に余裕があるって分かった時は興奮は凄かったですね。絶対に行こう!と思ったほどです。
14時55分 栂池高原BTまで戻ってきました |
目指すは白馬大池駅。でもタクシーは呼ばないと来ないし、バスもあと30分後だし、いいや歩いちゃえ。この辺りは土産店が多いんですがほとんど営業はしていません。スキースノボーの時期から外れてますから無理もないか。白馬大池駅までは国道148号線を利用しますよ・・・とここでガイドさんが車に乗って参上し乗車させてもらえることに!今の膝の状況じゃあ行けるかどうか心配だしご厚意に甘えさせてもらいました。
15時20分 白馬大池駅まで送って頂きました |
ガイドさんの車に乗せてもらい白馬大池駅に到着。車内でこの車道に親子熊が時々出てきて、数日前にも熊が横切ったよ・・・と言う話しを聞いてしまってリアルに怖い。白馬大池駅と栂池高原バス停をつなぐ国道148号線は歩いて約1時間の距離。歩く際は熊鈴携帯のうえ慎重に。
15時55分 JR白馬大池駅からJR南小谷駅へ |
定刻通り(15時58分) に大糸線が到着。電車はバスみたいな構造で乗車口と降車口が決められています。乗車する際はドア横のボタンを押して扉を開け、中に入り設置してある券売機から整理券を取り、降車する際はそのチケットNoの番号の料金を運賃ケースに入れて・・・って完全バスじゃないか!自分で扉を開ける以外は本当にバスです。1時間に1本の便ですので乗り遅れないように注意が必要です。
16時10分 JR南小谷駅からJR糸魚川駅へ |
大糸線は南小谷(みなみおたり) 駅で分断されるみたいで、同じ大糸線なのに乗り換えが必要となってます。大糸線からの景色は山岳の中を見事にブチ抜いたな~って思えるような線路であり、私にとっては楽しかった路線でもありました。水量が豊富なだけあり水力発電の会社をよく見かけましたね。
17時10分 JR糸魚川駅からJR直江津駅へ |
糸魚川駅に到着し、今度は北陸本線の電車に乗り込みます。乗ったらビックリしたのが高校生がとても多かったことです。と言うより高校生しかいなかったが、正しいか。17時14分発の直江津行きの電車に乗って、約35分間、ずっと頑張って立ち続けました。なんせ座れないんでね。
17時55分 JR直江津駅からJR越後湯沢駅へ |
直江津駅に着いたら"18時3分の特急はくたか越後湯沢行き"
の止まる2番ホームへ移動です。平日なので特急電車はほとんど空席が目立っていましたね。そんで次が目当ての越後湯沢駅!ほしい日本酒もあるし、日本酒の試飲もしていきたいし、わざわざ遠回りをしてまで来たんですから絶対行かなくちゃ。
19時00分 まさかの展開に唖然・・・ |
「ん?なんだあの黒いネットは?それにしても観光客が見当たらないな」って数分の間、頭の中に"?" が浮かんでいましたが、なんと営業時間が終了していたんです!「おぃ!まだ19時だぞ!」って駅員に確認しに行きましたら、この時期は観光客が少ないので早めの19時の閉店なんです、と言われてしまった。外も閑散としていて目当ての"ぽんしゅ館" も閉店・・・そんな・・・こんなことってないよ(泣)
ラストはショックでしたが残雪時期の白馬岳は魅力満点です。雷鳥との遭遇率も非常に高く興奮しっぱなしでした。まとめると膝の痛みと越後湯沢駅の大ショック以外は評価高く、それと山荘の方もとても親切。大雪渓ルートも魅力ありそうですので機会があれば登ってみたいものです。翌日は筋肉痛がひどかったですが心地よい疲れ。今度は扇沢より鹿島槍ヶ岳、五竜岳の縦走もしてみたいと心底思いました。
-補足 しろうま?はくば?-
・白馬岳 ⇒ しろうまだけ
・白馬山荘 ⇒ はくばさんそう
・白馬岳頂上宿舎 ⇒ しろうまだけちょうじょうしゅくしゃ
・白馬大池 ⇒ はくばおおいけ
・白馬大雪渓 ⇒ はくばだいせっけい
・白馬駅 ⇒ はくばえき
・白馬大池駅 ⇒ はくばおおいけえき
・白馬村 ⇒ はくばむら
『岳』が付くと、しろうまって言い方になるんかな?
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みやっち (土曜日, 28 6月 2014 14:32)
こんばんは、みやっちです。
大好きな白馬岳!しかも梅雨時期とは思えない青空ですねー。ライチョウもたくさん会えたようで羨ましく思いました!!
膝は大丈夫でしょうか??ラストの越後湯沢駅も合わせて色々と大変な旅だったみたいですね。。。
一番驚いたのがあの混むことで有名な白馬山荘が宿泊者2人だったとは!?テント買って以来、あまり山小屋泊はしないですが、あの綺麗なテラスつきの山荘は一度泊まってみたいんですよねー(空いてる時に…w)
白馬岳、やっぱり素晴らしい山ですな!
YukiHide (日曜日, 29 6月 2014 16:15)
みやっちさん、こんにちは。
コメント有難う御座います!
おぉ!みやっちさんも白馬岳お好きですか!
白馬岳は魅力溢れる山で間違いないですよね~(^o^)
この季節、あの梅雨時期を上手くかわせたようで、
青空+ライチョウの遭遇はまさに偶然でした。
膝は疲労から来るものでして、現在は完治済みです。
当日は階段昇降はまさに苦痛の時間でしたね。特に駅が!
ご心配お掛けし申し訳御座いません、もう大丈夫です!
そして、越後湯沢は数分間ポカーンって状態でした~(泣)
そうなんです!白馬山荘に2人だけの宿泊で
通常なら別料金がかかる個室に無料で泊まれました。
驚きを通り越して笑ってしまったほどですよ(笑)
今回は「嬉しさ」「悲しさ」「楽しさ」「痛さ」が混じった登山でした。
ちゅーた (木曜日, 03 7月 2014 00:25)
こんばんはー♪
雷鳥パラダイス!羨ましい限りです^^
特にハイマツから顔を出している写真がお気に入り!
なんだか面白い〜!
そして膝!!
大丈夫でしょうか...わたしの肉削げより数倍痛そうですが...><。
お大事にしてくださいね。
ポン酒館...残念すぎますね...次回リベンジですな♪
YukiHide (日曜日, 06 7月 2014 15:45)
ちゅーたさん、こんにちは。コメありがとうございます!
私もまさか9度も見られるなんて思いもしなかったです。栂池から登った場合はハイマツの多く茂る道を通ることになるので、今回のようなハイマツから顔を出す雷鳥も多かった印象を受けます。それぞれの雷鳥の性格も見られる感じがして面白かったですね(^o^)
それと膝は現在完治!今は走れるまでに回復しています(^_^) あの時は階段の上り下りがマトモに出来なかったほどですが、精神的な痛みはちゅーたさんの方が数倍痛いと思います。すみません、ご心配おかけしました。
ぽんしゅ館は仕方ないとは言え不完全燃焼でしたので、次こそはリベンジしたいものです・・・本当に(涙)